目的・背景

認知症予防において、認知機能低下の早期発見は重要です。しかし、認知テストは、静かな環境で専門家が個別に20-30分かけて実施する必要がある、認知テストを受ける人にとっても精神的な負担になるなどの課題があります。

 

近年認知機能低下と歩行の変化の関連が指摘されています。具体的には認知機能低下に伴い、歩行速度の低下、歩幅の減少、速度や歩幅の変動の増加などが指摘されています。つまり、歩行から認知機能低下を予測できれば、認知テストよりも気軽に認知機能低下を評価できる可能性があります。

 

しかし、これまでの報告は公民館などで、5mなど限られた環境を歩いた結果が用いられています。このような場合は、「普段通り歩いて下さい」と指示しても、歩行測定を意識してしまうため、普段と違った歩き方になっていることをよく経験します。最近ではスマホのアプリで歩行評価が可能になってきました。

 

つまりスマホアプリで意識しない、普段の歩行を評価することで、限られた環での歩行よりも、より現実を反映した歩行となり、認知機能低下を発見しやすくなるのではないかと考えています。

方法

結果